研究成果
本研究グループは、ハイスループットな材料科学シミュレーションと物理解釈可能な機械学習モデルを用いることによって、ベースの化合物とドーパントの組み合わせを適切に選択し、材料中にプロトンを導入するための材料設計指針を提案しました。この設計指針に基づき、Pb添加Bi12SiO20およびSr添加Bi4Ge3O12を選択したところ、それぞれたった一度の試行で合成することに成功し、どちらも新規プロトン伝導性酸化物であることを実験的に証明しました(上の図)。特に前者は、シレナイト型構造を持つ化合物としても、14および15族の陽イオンのみから構成される化合物としても、世界で初めてのプロトン伝導性酸化物です。プロトン伝導体探索において新たなフロンティアを切り開いたと言えます