本奨学金は、故 宮本淳弌氏の遺志により、九州大学の水素研究の発展に寄与することを目的とし、水素研究に関する研究能力が特に優れ、本学の博士課程在学者で研究成果が期待できる者に対して授業料を支援し、学業及び研究に専念させることにより、本学大学院における研究活動の活性化を図るものである。
NEWS
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2024/10/022024年秋学期開始分、受賞者決定いたしました
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2024/06/04【公募開始】宮本淳弌水素研究奨励賞(令和6年10月分)
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2024/03/292024年春学期開始分、受賞者決定いたしました
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2023/09/052023年秋学期開始分、受賞者決定いたしました
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2022/09/012022年秋学期開始分、受賞者決定いたしました
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2022/05/11受賞者決定しました!宮本淳弌水素研究奨励賞
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2021/11/15【公募開始】宮本淳弌水素研究奨励賞(令和4年度春学期入学)
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2021/09/07受賞者決定しました!宮本淳弌水素研究奨励賞
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2021/05/11宮本淳弌水素研究奨励賞(令和3年度秋学期入学)募集について
公募(令和7年4月分)
◇令和7年4月分申請書類 ◇申請手続き- エントリーフォーム(入力締切:令和6年11月29日)
- 申請書提出先(提出締切:令和6年12月9日)
- 指導教員推薦書提出先(提出締切:令和6年12月9日)
2024年度受賞者
【ドクター部門】
所属 工学府機械工学専攻
氏名 | 林田 侑也 |
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研究タイトル | 燃料電池小型化のための金属マイクロハニカム多孔質体を用いた沸騰冷却の革新 |
研究概要 | 燃料電池、特に燃料電池自動車では小型化が要求されている。それに伴い発熱密度が増加し、より小さい伝熱面積で冷却を行う必要がある。そこで、革新的な冷却手法として、冷却液の蒸発潜熱を用いた沸騰冷却が期待されている。MHPPを伝熱面に用いることで沸騰冷却の限界値である限界熱流束(CHF)を世界トップクラスまで向上させることが可能である。本研究では、これまで議論されてこなかった沸騰現象の非定常性に着目することで、CHF到達のメカニズムを解明し、さらなる沸騰冷却性能向上法を追究する。 |
所属 工学府材料工学専攻
氏名 | 舩﨑 隆史郎 |
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研究タイトル | アノード支持型プロトン伝導性固体酸化物形燃料電池における電極過電圧分離 |
研究概要 | アノード支持型PCFCは発電時の電極過電圧が大きく、出力低下の妨げとなっている。電極過電圧の主な要因は電極反応であり、電極材料および電解質-電極の組み合わせの最適化により高出力化が可能となる。しかし、アノード支持型PCFCは薄膜電解質を使用しているため、電極過電圧の分離に必要となる参照極の取り付けが困難であった。そこで本研究では、参照極取り付けが可能な新規構造を有するアノード支持型PCFCを開発し、電極の反応律速を検証することで、効率的な電極材料探査を可能にし、アノード支持型PCFCの構成材料の最適化を加速化する。 |
【マスター部門】
所属 工学府水素エネルギーシステム専攻
氏名 | 長友 耀平 |
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研究タイトル | 固体酸化物形可逆セルの電極反応メカニズム解明と性能予測モデル開発 |
研究概要 | 固体酸化物形可逆セル(r-SOC)は、燃料電池発電とその逆作動である水蒸気電解を単一デバイスで実現するもので、再生可能エネルギー利用における調整力として期待されている。実用化に向けて設計指針を確立するには、電極反応メカニズムの詳細な理解と、発電・電解の両モードを包括的に扱える性能解析・予測手法の開発が求められる。本研究では、r-SOCの電極反応メカニズムを体系的に解明し、電極反応プロセスを出発点とした電極性能モデルを構築する。さらに、多様な条件下でも適用できる革新的な性能解析・予測手法の確立を目指す。 |
所属 工学府地球資源システム工学専攻
氏名 | 入口 梨佳 |
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研究タイトル | 石炭地下ガス化(UCG)システムにおける水素生成型UCG解析モデルの構築 |
研究概要 | 石炭の地下ガス化(UCG)とは、地下の石炭層に地表から坑井を掘削し、石炭層を原位置で燃焼させてH2、CO、CH4などの可燃性エネルギーを回収する技術である。北海道で大規模実験が行われているUCGの課題は、高温による酸化剤注入管の溶断およびH2の増産である。石炭の反応領域に水を注入することで高温に晒された注入管の溶断を防ぎ、H2の増産が期待できると考えられている。そこで、本研究では、COMSOL Multiphysicsを用いて水注入が生成ガスおよび反応領域の温度に与える影響を明らかにし、水注入の設定指針を検討した。 |
2023年度受賞者
【ドクター部門】
所属 工学府化学工学専攻
氏名 | 山本 敦巳 |
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研究タイトル | PEFC 触媒層内の輸送・反応モデルを用いた触媒層および担体構造が発電性能に与える影響の解析 |
研究概要 | 近年、固体高分子形燃料電池(PEFC)の更なる高性能化/低コスト化に向けて、中空カーボン担体に対する研究が盛んになってきている。しかし、カーボン担体構造のどの因子が性能への寄与率が高いのか、耐久性に影響を及ぼすかは未だ未解明である。 そこで、触媒層内の物質輸送のモデリングを触媒層スケール~担体スケールにまで拡張することで担体内部構造の発電性能への影響を明確化、劣化メカニズムを調査することで初期性能/耐久性能を向上させるための触媒層および担体構造の設計指針の提示を行う。 |
所属 工学府水素エネルギーシステム専攻
氏名 | 深谷 徳宏 |
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研究タイトル | モデルベースアプローチによる高耐久電解質膜の開発 |
研究概要 | 固体高分子形燃料電池の商用用途への展開に向け、製品に求められる高性能・高耐久な材料を、モデルを用いて効率よく開発する手法を提案する。また、この手法を高ガスバリア電解質膜(HGBM)に適用し実証する。まず、HGBMの耐久性とガスバリア性との関係を明らかにし、HGBMの耐久性を予測可能なモデルを構築する。次に、そのモデルを用いて製品に求められるHGBMの目標特性を設定する。最後に、設定した目標値を達成可能なHGBMを作製する。 |
所属 工学府水素エネルギーシステム専攻
氏名 | Zulfi Al Rasyid Gautama |
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研究タイトル | PEFC用高分子電解質のガス輸送に関する研究 |
研究概要 | 固体高分子形燃料電池(PEFC)は、乗用車での実用化が実現しているが、商用車両への応用には、さらなる性能と耐久性の向上が求められている。PEFCの性能と耐久性に影響を与える要因の一つとして、高分子電解質の気体透過性であり、発電効率や電解質の耐久性に大きな影響を与える。電解質膜は、より長い耐久性を得るために高いガスバリア性が要求され、イオノマーはより高い性能を得るために高いガス透過性が要求される。本研究では、多様な炭化水素系高分子を活用し、高分子電解質のガス透過性を制御し、性能と耐久性の向上を目指す。 |
【マスター部門】
所属 工学府水素エネルギーシステム専攻
氏名 | 中村 省吾 |
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研究タイトル | 金属酸化物による電解質膜の化学劣化抑制効果を用いた燃料電池の高耐久化 |
研究概要 | 固体高分子形燃料電池(PEFC)は、特に燃料電池自動車などの運輸分野での応用が進んでおり、今後はトラックやバス等の大型・商用モビリティへの適用が期待されている。これには、乗用車以上の出力・航続距離が要求され、PEFCの高出力化・高耐久化が必要である。本研究では、これまでの研究で得られた金属酸化物による電解質膜の化学劣化抑制機構を解明し、燃料電池セルの化学的耐久性の最大化を目指す。その後、化学劣化抑制効果の最適化により、必要十分な耐久性を有する燃料電池セルの設計指針の確立を目指す。 |
2022年度受賞者
所属 総合理工学府総合理工学専攻(プラズマ・量子理工学メジャー)
氏名 | 酒井 彦那 |
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研究タイトル | 計測器開発を通じた水素同位体プラズマにおける乱流駆動輸送物理の解明 |
研究概要 | 乱流計測機開発を通じて水素同位体プラズマにおける2つの物理現象に着目し、プラズマの閉じ込めに対する包括的な理解を目指す。1つ目は、輸送の改善が報告されているITB(内部輸送障壁)内部における乱流の振る舞いとその輸送への寄与を、実験及びシミュレーションを通じて明らかにするとともに、輸送の同位体効果について議論する。二つ目は、核融合炉で発生するα粒子を模擬した高速イオンにより励起される巨視的揺動と乱流の間の相互作用と輸送の変化について追及する。 |
所属 工学府機械工学専攻
氏名 | 韋 雪淞 |
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研究タイトル | 沸騰と水電解のアナロジーに基づく水電解性能の飛躍的な向上 |
研究概要 | 風力・太陽光発電が再生可能エネルギーとしての大量導入が急務だが、需要と供給に時空間的なズレが生じることで、余剰電力を水素に変換して貯蔵する水電解技術の高性能化が重要である。そこで我々は沸騰と水電解のアナロジーを基づき、沸騰超高熱流束冷却に成功したハニカム多孔体を用い、水電解電極面の気液流れを制御することでその性能を大幅に向上させた。また自己組織化現象により微細構造が制御されるハニカム多孔電極の作成技術を開発し、電解性能向上メカニズムをミクロスケールで解明を行い、理論モデルの構築を検討する。 |
所属 工学府水素エネルギーシステム専攻
氏名 | 植村 崇博 |
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研究タイトル | 水素関連設備用高圧管曲げ加工の疲労強度決定メカニズムの解明 |
研究概要 | 水素ステーションでは、鋼管の接続に使用されている数百個のコーン&スレッド継手が建設コストを上昇させ、定期的な緩み防止確認作業がメンテナンスコストを押し上げている。このような状況の中、曲げ配管の使用に期待が集まっている。高圧ガス設備用曲げ配管については、国内基準などによって限界曲げ半径が定められているものの、その決定根拠は明確ではない。本研究では、曲げ配管に生じる残留応力や加工硬化、肉厚変化が疲労強度に及ぼす影響を実験と解析の両面で明らかにし、規制・基準の合理的見直しに資する知見を得る。 |
2021年度受賞者
所属 工学府水素エネルギーシステム専攻(令和5年8月31日早期修了)
氏名 | 安武 昌浩 |
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研究タイトル | 低触媒担持・高電流密度作動を可能とする固体高分子形水電解用の一体型アノードの開発 |
研究概要 | 水電解によるグリーン水素製造は脱炭素社会への鍵となるが、課題に設備投資費と電力由来の製造コストがある。固体高分子形(PEM)水電解は電解技術中でも高電流密度作動が可能であり、これにより電極面積を削減し、設備投資の削減できる。また酸素発生側の電極(アノード)の反応が律速であり、高価な貴金属触媒が大量に使用される課題がある。本研究では、設備投資費の削減に向けてPEM水電解の高電流密度化と低貴金属化を目的とし、触媒の高活性化と高電流密度作動時の物質輸送の課題を同時に解決できるアノードを開発する。 |
活動報告等 |