我々は、アルカリ水電解による水素製造を高効率化する手段として、電解液中にヨウ化物イオンを添加し、陽極反応を酸素発生からヨウ素酸イオン生成へと転換することを提案している。この陽極反応転換によって、原理的には、水素製造電解を省電力化および隔膜フリー化できる。また、酸素の代わりに陽極で生成する物質については、「工場排熱を用いたヨウ化物イオンへの再生」と「有価元素回収プロセスでの活用」の可能性が示されており、水素製造の枠を超えた異分野協奏型の新システムの構築も期待される。本モジュール研究では、提案する水電解技術の実証実験を行い、その産業利用可能性を明らかとすることを目指す。
水電解では、再生可能エネルギーを使うことでグリーン水素が得られる。水電解による水素製造コストの低減は、水素社会を実現するための重要な課題の一つである。
本研究では、アルカリ水電解の高効率化のため、陽極反応を酸素発生から別の反応に置き換える。酸素の代わりに陽極で生成する物質については、「工場排熱を用いた電解原料への再生」と「有価元素回収プロセスでの活用」が期待される。
本モジュール研究では、提案する水電解技術の実証実験を行い、その有用性や技術的課題を明確化する。これにより、学外起業家との本格的なコラボレーションの開始、あるいはスタートアップ起業に至ることが期待される。

Y. Terayama, T. Haji, S. Furukawa, M. Nomura, M. Nishihara, S.M. Lyth, Y. Sone, and H. Matsumoto
Int. J. Hydrogen Energy, 43 (2018) 2018-2025.
DOI: 10.1016/j.ijhydene.2017.12.045

Y. Terayama, S. Furukawa, M. Nomura, T. Haji, M. Nishihara, O. Mendoza, Y. Sone, and H. Matsumoto
Int. J. Hydrogen Energy, 43 (2018) 11903-11912
DOI: 10.1016/j.ijhydene.2018.04.137

Y. Taninouchi and T. Uda
J. Sustain. Metall., 7 (2021) 1762-177
DOI: 10.1007/s40831-021-00450-3

Vediyappan V., Lai Q., Fujisaki T., Andrews J., Sone Y., Kwati L., Matsumoto H.
Solid State Ionics, 416 (2024) 116678.
DOI: 10.1016/j.ssi.2024.116678